新入生にお勧めの書籍

初めまして、専大社研法律学科3年のTです!
今回は大学入学を控えた新入生向けに、私の独断と偏見で5つの書籍をご紹介します。
偶然にもコロナの影響で講義開始まで暇があると思うので、少しでも興味のある本があれば気軽に注文してみてください。

①【基本的人権の事件簿 -- 憲法の世界へ 第6版(有斐閣)】

思想良心の自由や平和的生存権といった歴史的に見ても重要性が深く共有されてきた権利問題から、比較的に近年に入りその重要性が確認されつつある同性愛の自由や嫌煙権といった問題まで幅広く判例と共に紹介。本書内では全ての項に事件概要や当事者の主張を分かりやすく示したうえで、読者にもその問題への価値判断を迫る「考えてみよう」というコーナーも完備。初めて憲法問題や人権問題を学ぶ人にお勧め。
キーワード:憲法、人権論

②【憲法9条の思想水脈(朝日選書)】

非武装中立を唱える憲法9条がいかなる歴史的背景のもとで醸成されたのかをカント「永遠平和のために」や第1次大戦後における戦争違法化の流れまで遡り丁寧に検証する。9条が決して戦後「突発的」に「外的要因」のみで生まれたと単純視することの出来ないような、時代や国境を越えた反戦・非戦の運動的潮流として表象化したものだという視野と認識を与えてくれる作品。改憲議論の前に必読。
キーワード:憲法、法思想史、平和学

③【歴史としての日教組上・下(名古屋大学出版)】

戦後逆コース下で教育民主化などを目指し現場で闘い続け、現代日本において重要な役割を果たしてきた日本教職員組合。これまで歪めた形で語られがちであった日教組とその運動の実像に学術的観点から迫る名著。

キーワード:戦後教育問題、労働運動

④【女性学・男性学 改訂版 -- ジェンダー論入門(有斐閣アルマ) 】

「男・女らしさ」や「女々しい」、「女子力」といった社会的に生み出された性的区別・価値観であるジェンダーについて多くのデータや漫画などを用いてわかりやすく解説。普段多くの人が自明視し、日常的に用いているこうした社会的な性価値観は果たして普遍的なものなのか。そして私たちの多様で自由な生き方を束縛している一つの力として作用していないか。といった問いかけを読者にしてくれる一冊。

キーワード:ジェンダー、男女平等、性差別

⑤【家父長制と資本制‐‐マルクス主義フェミニズムの地平(岩波現代文庫)】

これはいわずもがなフェミニズム運動界の金字塔的著作。女性解放思想を扱う上で必読。

キーワード:資本主義、性差別、マルクス主義フェミニズム

専修大学社会科学研究会

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